【ウナギ革】のレザークラフトは中・上級者向き?|中国の工場で体感!

まさに今、この暑い夏の真っ盛りに食べる『鰻(ウナギ)』は格別ですよねー!

2020年今年の夏は、土用丑の日が2回(7月21日と8月2日)もありましたので、私もしっかり『うな重』を食べましたが、ウナギは革にも価値があるって知っていましたか?

ウナギの革は、【eel skin(イールスキン)】と言われています。

しかし、私たちに馴染みのあるあの鰻(うなぎ)とは明らかに種類が違うのです。

おそらく今現在、イールスキンの純国産工場は無いと思われます。ですから、イールスキンでレザークラフトをすることまでは、なかなか想像できないかもしれません。

私は過去に、イールスキンの革財布を韓国から輸入し、販売していたことがありました。ですが、イールスキンのものづくりは経験したことがなかったので、未知の加工技術には興味を持ち続けていました。

そんなときに、中国にある知人のバッグ工場を訪ねる機会があり、付き添いでイールスキン専門の財布工場を見学(潜入?)する機会に恵まれました。

そこで本記事では、中国にあるイールスキン専門の財布工場で体感したことを元に、イールスキン(ウナギ革)はレザークラフトに向いているのかをシェアします。

イールスキン(ウナギ革)のレザークラフトは中・上級者向き?

残念ながら、イールスキン(ウナギ革)のレザークラフトは、初心者向きではありません。

なぜなら、加工にかかる手数が多すぎるからです。正直なところ、初心者にはカタチにすることすら難しいでしょう。

一方で、中・上級者には条件付きながらオススメします!

そのオススメする条件とは、ミシンでの縫製ができることです。そしてオススメする理由とは、イールスキンのレザークラフトを通じて、様々な技術を自然に会得することができるからです。

イールスキンは軽くて丈夫、昔から幸運を招くとされ、縁起モノに使われてきました。

韓国の仁川国際空港内の免税店では、当たり前のようにイールスキンの革製品が並んでいますし、欧米では、イールスキンのバッグや財布は高級ブランドでも取り扱っています。

もし、イールスキンのレザークラフトをマスターできたら、日本国内では希少な存在です。商品を展開すれば差別化にもつながるでしょう。

では、どのようにマスターすればいいのでしょうか?

私が中国の工場で体感してきたことを元に、クリアするべきポイントは【3つ】あると考えられます。

  1. イールスキンの仕入れ
  2. 裏地・芯材が必須
  3. 加工の手間

それぞれについて、解説していきます。

イールスキンの仕入れ

イールスキンの仕入れは簡単ではありません。

なぜなら、国内市場では流通量が非常に少ないからです。

私たちが持っているウナギのイメージは、「細長くてヌルヌルしている」「絶滅危惧種だから貴重」「値段が高い」といったところだと思います。

一般的に流通している皮革(牛革や豚革など)も元は食用動物の副産物ですので、ウナギも例外ではありません。しかし、ネット検索では商品はヒットしても、革ではほとんど出てきません。

実は、【ヌタウナギ】という種類のウナギで、国内では食の需要が少ないからです。そもそも、うな重や蒲焼きでお馴染みの鰻(ニホンウナギなど)とは種類が違うということですね。(うな重は皮も美味しくいただきますからねー)

一方で、韓国では好んで食べられています。韓国では食用動物の副産物として、イールスキンは一般的なのです。

ですから、イールスキンの入手は日本よりも韓国のほうが簡単でしょう。特に、ソウル市の東大門市場あたりがオススメですね。

イールスキンはお値段がリーズナブルで、カラーバリエーションも豊富ですので、中・上級者はぜひチャレンジしてみてください。

私がお邪魔した(本当にお邪魔^^;)工場は、中国の山東省にありますが、昔から韓国とも深いつながりがある地域のようです。

裏地・芯材が必須

イールスキンのレザークラフトには、裏地・芯材を使います。

なぜなら、革厚が紙のように薄いからです。(あくまでもイメージですが)

紙のように薄ければ、財布やバッグのような製品に仕立て上げることはできませんので、革の裏面から裏地や芯材を貼り合わせて補強することになります。

このような作業をひとつとってみても、レザークラフトの初心者には技術的なハードルが高そうですね。

しかし欧米では、イールスキンは昔から幸運を招くとされ、縁起モノに使われてきました。

日本でも物価や相場が上昇することを『うなぎのぼり』と言いますよね。

さらにイールスキンの特長は、軽くて丈夫なことですが、軽い理由は革が薄いからです。くわえて牛革並みの耐久性が備わっていれば、欧米の高級ブランドが取り扱う理由もわかります。

この工場で作られる財布のほとんどは欧米に輸出されるそうです。ちなみに、欧米向きと日本向きとの違いは、パスケースのような窓枠とコインポケットの有無だそうです。

たしかに国産の財布には、窓枠をあまり見かけませんよね。勉強になりました。

加工の手間

イールスキンのレザークラフトには、手間がかかります。

なぜなら、形状が細長いため、パッチワークのように革をつなぎ合わせる必要があるからです。さらに、つなぎ合わせる前には、革を同じ形状に揃えて裁断しなければなりません。

すでに中・上級者であっても、オススメする条件はミシンでの縫製ができることとお伝えしました。その理由は、手縫い作業で多くの革をつなぎ合わせることが難しいからなのです。

裏地や芯材の貼り込みもひと手間です。イールスキンに限らず、手間がかかる仕事は国内ではなく、海外に依存しきっているのが現状です。残念ながら・・・

この工場では、工員自らが道具をアレンジしていました。さらに加工方法もより早く、正確に作業できるように様々な工夫を凝らしていたことが印象的でした。

私たちが手間暇かけたレザークラフトの作品には愛着を感じるはずです。少しハードルは高いですが、これが純国産だったら他との差別化になりますよ。

まとめ

イールスキン(ウナギ革)のレザークラフトは初心者向きではありません。

それを今回、中国にあるイールスキン専門の財布工場を見学(潜入?)して体感しました。

同業者からは、『いまさら中国製?』などと揶揄されましたが、私は中国にものづくりを学びに行きました。そして、made in JAPANに危機感を感じました。

なぜなら、手間を惜しまないものづくりが中国にもあったからです。中国や韓国からもものづくりを学んでみましょう!

初心者はレザークラフトに裏地や芯材を使うの?と思ったかもしれませんね。次のステージでチャレンジしましょう。

ミシンの縫製ができるレザークラフト中・上級者なら、イールスキンはぜひチャレンジしてほしい素材です。

レザークラフトのみならず、made in JAPANを盛り上げていきましょうね!

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